
絵本「かわんたろ」
いよいよ2007年7月25日絵本「かわんたろ」が全国発売されます。
待ちに待った出版です。思えば2005年熊本県立美術館 分館で個展を開催し、そのとき展示した言葉のない物語が、いろいろな方の助言もありここまで来たというわけです。
観てくださった方、本の作成に関わってくださった方、本当にありがとうございました。
この本が全国のすこしでも多くの人に観ていただけますようにお祈りします。
それでは、7月25日に本屋に一番に買いにいきます。それが今の楽しみです。
「かわんたろ」 西小路修一/絵
2007年7月25日 新風舎より刊行 1400円(税抜き)
ISBN978-4-289-00804-9
書籍に関するお問い合わせ先
新風舎販売局TEL:03-3568-4946

魚とり
休みになると友達と一緒に、近くの水路や川で魚をとって遊んでいた。
釣るというよりも、岩の下の魚をつかまえるほうが多かった。上から下までびっしょりになって、
そしてまた着替えて今度は山で真っ黒。生傷がたえなかったなあ。

雷
夏休み、水泳が終わる頃、夕立ちがきて雷が響いた。
友達も一緒に走って帰り、誰もいない薄暗い家の中に入ると、
すぐに布団を引き出しみんなでもぐった。
雷も恐かったけど、みんながいて、いろんなおしゃべりをするのが楽しくて仕方なかった。
雷の音がいつのまにか遠くに聞こえる頃
話し疲れたみんなは、スヤスヤと眠りにつきます。

家族
お父さんの大きな手でゴシゴシ。そしてお母さんの笑い声。
一日の出来事を語り合う。みんながいていいなあ。
家族っていいなあ。
窓から夜空をながめると、湯気がすうーっと星空に躍りながら消えてゆく。
あしたも晴れるね。

だるまさんがころんだ
この絵も相良村で描いた一枚です。稲刈りのすんだ田んぼでこんな遊びをしていました。
転ぶと白い体育の服に、土や、葉っぱの緑の汁がついてなかなか取れなかったり…。
ホントに暗くなるまで思いっきり遊びました。友達とこうやって遊ぶことが、楽しくて仕方なかった。
明日も学校が終ったらまた遊ぼうっと…。
勉強なんかしてなかったなあ。

夕日
この絵は、球磨郡相良村をスケッチしている時に見つけた場所です。
何だか哀しくなるくらい切ない感情がこみあげました。なぜなんだろう? と思います。
郷愁をさそう不思議なチカラがありました。
この絵の中のような親子こそいませんでしたが、夕日とこんな親子が頭の中に出てきました。
私の絵に登場する舞台は、すべてそんな出会いをした場所なんです。
僕自身、自分のふるさとが大好きですし、なつかしい風景をもっとたくさん描かなければいけないと、自分なりの使命感? に燃えるのです。

鉄橋
家の近くにある鉄橋を、蒸気機関車が大きな体で走っている光景を思い出します。
一度だけその鉄橋を渡ってみようということになり、渡りました。
とっても怖かったけど、それを言えなくて泣きそうになりながら渡ったことを思い出します。
今では考えられない危険なことだけど、こんなバカやってたんだなあ。
この絵は、その思い出の場所で描きました。



